売却時のリフォームが無駄!?

購入者が理想としているリフォームですか?
そもそも建替えを希望している購入者ではないですか?
中古住宅の取引は、一般的に「現状取引」と言われる「今ある姿で」「そのままの状態で」で行われてきた。中古住宅であれば通常築年数に相応の劣化があり、それを修復したり模様替えしないと売り物にできないという状況では、売主様(ご所有者)の費用負担が過重になるためです。
しかし、現在リノベーションやリフォーム済物件を急増し、それに伴い売却時に壁紙の張替えやキッチンや洗面台の交換など表層をリフォームしてリフォーム代金を上乗せして売りに出しています。
これはこれから購入される方にしてみれば、実際に見たものが購入できるメリットがあるため急速に普及していますが、実は構造や不具合については置き去りにされている可能性があります。

 

不動産取引にあたっては、建物の性能について、書類を用い売主様から故障や不具合がないか申告していただくことになっており、耐震診断の有無は義務化になりました。しかし、本当に耐震診断のと一文だけではないでしょうか。

「現状取引」で問題なのは、売主様が実際に住んでいた建物の状況をすべて把握していて、その「現状」を購入者にすべて伝えることができれば良いのですが、専門家ではない売主様にそこまで望むのは難しい話です。また、われわれ建築士でも、外観等から判別できる範囲で買主様(ご購入予定者)に説明することはできません。

そのため、買主様は売主様から申告された範囲でしか建物の状況を把握できず、それが「不透明」と言われる一つの要因でした。また、引渡し後に想定外の「瑕疵(故障や不具合)」が発見され、売主様に思わぬ費用負担が生じたり、その対応をめぐって思わぬトラブルに発展したりすることも多々ありました。

しかし、耐震診断や建物検査を行った結果、たとえば耐震基準を満たしていたこと、あるいは特段の不具合が見られないことが分かれば、売却が円滑に進む可能性は格段に高まります。一方で、これまでなら表面化せずに取引されていたネガティブな要素が、取引前に顕在化することもあります。

確かに耐震診断や建物検査を行わず、建物の性能面が曖昧なまま取引した場合でも、必ずしも買主様に不利な取引ということではありません。引渡し後に瑕疵(故障や不具合)が発見された場合、買主様は売主様に対し、瑕疵の修復を求めることができますし、また、耐震基準を満たしていない場合でも、そのことだけをもって「瑕疵」とは言えないからです。

しかし、一定の検査により「現状」の性能をはっきりさせ、買主様にご認識いただいたうえで取引を行うのが「公正な取引」であり、「現状取引」とは本来そのような取引を指すのではないでしょうか。

 

実際に耐震診断や建物検査を実施いただくにあたっては、費用面でご負担をおかけすることとなりますが、各自治体では耐震診断や耐震改修の補助金があります。弊社では耐震診断については、殆どが実質無料になります。

売主様は、取引前に耐震診断や建物検査に実施いただく効果(メリット、デメリット両面から)を考慮し、行ってください。購入者としては、一番の判断材料となる構造についてクリアになっている方が検討しやすいですし、大幅な改修工事が必要になる場合は、予め更地にするという判断もできます。

 

シンプルに、これから住まれる購入者がリフォームし、売主様は現状の性能をお伝えする。購入者の方のリフォームと合わせて耐震改修や劣化改善を行うことが、費用を抑えることに繋がりますし、大幅な値引き交渉などなく適正な価格を提示することが出来ます。

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